音声日記のはじめ方。書かない日記なら、続けられる
日記が続かないのは、書いているから
日記帳を買った。三日で止まった。日記アプリを入れた。一週間で開かなくなった。そんな経験は、ないだろうか。
続かないのは、意志が弱いからじゃない。「書く」という行為が、思ったより重いからだ。
机に向かう。文章を考える。誤字を直す。ちゃんとした一日にまとめようとする。一日の終わり、いちばん疲れている時間にやるには、これは重すぎる。
音声日記は、話すだけ
音声日記は、その日のことを声で残す日記だ。やることは一つ。スマホに向かって、話す。それだけ。
「今日は会議が長かった。疲れた」。「帰り道の夕焼けが、やたらきれいだった」。一分で終わってもいいし、気づいたら五分話していてもいい。
文章にしなくていい。まとまっていなくていい。「えっと」も沈黙も入っていい。誰にも見せないのだから。
書く日記より、いいところ
速い。 話すスピードは、手で書くよりずっと速い。頭に浮かんだそばから外に出せるから、思考が途切れない。書いているうちに「もういいや」となる、あの失速が起きにくい。
感情ごと残る。 文字には内容しか残らないが、声には調子が残る。弾んでいる日。沈んでいる日。あとで聞き返すと、その日の自分がそのまま居る。
どこでもできる。 布団の中でも、湯船でも、歩きながらでも。「机に向かう」といういちばん高いハードルが、最初からない。
はじめ方
道具は、スマホに最初から入っている音声メモアプリで十分。録音ボタンを押して、話して、止める。まずはそれだけでいい。
タイミングは、ゆるく決めておく。寝る前。通勤の歩き道。お風呂上がり。「この時間に話す」が決まっていると、続きやすい。
話す内容は、決めなくていい。「今日、どうだった?」と自分に聞いて、出てきたものをそのまま話す。何も出てこない日は「特に何もなかった」でいい。それも立派な記録だ。
続けるコツは、ちゃんとしないこと
毎日じゃなくていい。空いた日があっても、「途切れた」と数えない。思い出した日にまた話せば、それは続いている。
聞き返さなくていい。日記の効果の大半は、話したその瞬間に起きている。頭の中にあったものが外に出て、少し軽くなる。読み返さない日記帳に意味があるのと、同じだ。
長く話そうとしない。一分で切り上げる日ばかりでも、まったく問題ない。
録音が溜まって、散らかる問題
音声日記を続けると、一つだけ困ることがある。録音ファイルがどんどん溜まって、どこに何があるか分からなくなることだ。
録音のままだと、あとから探せない。「あれ、いつ話したっけ」を確かめるには、頭から聞き直すしかない。
だから最近は、話した内容を文字にして、整理までしてくれるアプリを使う人が増えている。声で出して、あとは任せる。日記が「残すもの」から「頭を軽くするもの」に変わると、続けること自体がずっと楽になる。